ACCURACY
精度について — 何をどこまで信じてよいか
このサイトのGTOトレーナーは自作ソルバーの計算結果をそのまま表示しています。「GTO」と名乗る以上、どういう計算で、どこに限界があるかを実測値つきで開示します。
計算方法
- ソルバーは CFR+(自己対戦の反復で均衡に収束するアルゴリズム)の自作実装です。実装の正しさは、解析解が知られている Kuhn Poker で理論値(-1/18)との一致を確認しています。
- ゲームが大きすぎてそのままでは解けないため、似た強さの手をまとめる「抽象化」(バケット化)をしています。まとめ方はエクイティ(期待ポット取得率)ベースで、スタッド系は相手の見せ札(デッドカード)、ハイロー系はポットの分割も織り込んでいます。
- ブラフを含む混合戦略は、プログラムしたものではなく均衡の性質として自然に現れたものです。
収束の実測値
抽象化したゲームの中での搾取可能度(exploitability: 完璧な相手にどれだけ搾取されるか。小さいほど均衡に近い)。トレーナーが読んでいる戦略表の実測値です。
- リミットホールデム: 13.9 mbb/hand(フロップ・ターン16バケット)
- オマハ hi-lo: 15.7 mbb/hand(16バケット)
- Razz: 21.9 mbb/hand(12バケット)
- セブンカードスタッド: 38.6 mbb/hand(12バケット)
- スタッド hi-lo: 38.7 mbb/hand(12バケット)
- ホールデムのリバー: 8バケット・直前ストリートのみ記憶の専用ソルブ(23.0 mbb)
いちばん大事な限界: 抽象化の粗さ
上の数字は「抽象化したゲームの中で」の収束度です。実カードの完全なゲームに対する距離は、抽象化の粗さで決まり、これより大きくなります。私たちの実測(オマハ hi-lo、相手側の解像度を固定して測定)では:
- 40バケット: 574 mbb/hand
- 100バケット: 296 mbb/hand
- 200バケット: 170 mbb/hand(バケット2倍ごとに約0.57倍)
トレーナーの解像度(8〜16バケット)はこの表より粗いので、実ゲームに対する距離はさらに大きいと考えるべきです。参考として、NLH用の商用ツール(GTO Wizard等)はカード抽象化をほぼ使わず、ポットの0.1〜0.3%程度まで詰めています。本トレーナーはその精度ではありません。「この局面はベット寄りか・どのくらいの頻度で混ぜるか」という傾向を学ぶための学習用近似です。
そのほかの既知の限界
- 判定は頻度ベースです(最頻アクション=正解、15%以上混ぜる手=許容)。厳密なEV損失での採点ではありません。
- ホールデムは BTN vs BB のシングルレイズポット1スポットのみ。3ベットポットや他ポジションは未収録です。
- スタッド系の5thストリート以降、オマハのリバーは未収録です。
- リバーは8バケットと粗いため、混合戦略が境界のバケットに集中する傾向があります(同じバケット内の手は同じ戦略になります)。
- オマハのプリフロップは未モデル化で、両者ランダムな4枚から始まります。
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