ACCURACY

精度について — 何をどこまで信じてよいか

このサイトのGTOトレーナーは自作ソルバーの計算結果をそのまま表示しています。「GTO」と名乗る以上、どういう計算で、どこに限界があるかを実測値つきで開示します。

計算方法

収束の実測値

抽象化したゲームの中での搾取可能度(exploitability: 完璧な相手にどれだけ搾取されるか。小さいほど均衡に近い)。トレーナーが読んでいる戦略表の実測値です。

いちばん大事な限界: 抽象化の粗さ

上の数字は「抽象化したゲームの中で」の収束度です。実カードの完全なゲームに対する距離は、抽象化の粗さで決まり、これより大きくなります。私たちの実測(オマハ hi-lo、相手側の解像度を固定して測定)では:

トレーナーの解像度(12〜24バケット)はこの表より粗いので、実ゲームに対する距離はさらに大きいと考えるべきです。参考として、NLH用の商用ツール(GTO Wizard等)はカード抽象化をほぼ使わず、ポットの0.1〜0.3%程度まで詰めています。本トレーナーはその精度ではありません。「この局面はベット寄りか・どのくらいの頻度で混ぜるか」という傾向を学ぶための学習用近似です。

MDF(最低防御頻度)はどこまで守れているか

ポーカーには「相手のベットに対して、最低これだけは降りずに受けないとブラフが自動的に儲かってしまう」という基準(MDF)があります。このトレーナーのリバー(ポット4.5SB・ベット2SB)なら、理論値は防御69.2%(フォールドは30.8%まで)、ベット側の適正なブラフ比は23.5%です。

実際の戦略表が守れているかを測りました。各ハンドをその局面に到達する確率で重み付けして、フォールド率を集計した結果(1ボードあたり約205ハンド):

MDFの発想そのものは、均衡の性質として現れています。レンジは価格に応じてポラライズし(最も弱い手でブラフし、ショーダウン価値のある中間の手はチェックする)、受け手はポットオッズに従って降ります。K♦9♠のボードで理論値をほぼ的中させているのは偶然ではありません。

ただし総量としては、ボードによって±20ポイント程度ぶれます。原因は解像度です。戦略はバケット単位の階段関数なので、総防御率を69.2%に合わせ込む分解能がありません。実際、A♥7♦のボードではベット側のブラフ比が25.6%(ほぼ適正)なのに受け手が53%降りており、この局面では相手のブラフが儲かる状態になっています。

したがって「この手は降りる側か・受ける側か」という傾向は学べますが、「このボードでは正確に何%防御すべきか」という数値としては信用しないでください。

そのほかの既知の限界

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